森田屋
親戚の雄三先生の家の近くに料亭がある。
近所じゃもっぱら、法事はそこらしく近所のユウキちゃんはそこで結婚式をしたほどジモティーだ。
おうちもそこで一人一万円の法事をしたことがある。おじいちゃんが元気に議員をしていた頃だ。
私は珍味が好きで父同様そこの『しゃっぱ』の天ぷらが大好きである。
外観はブサイクな硬い毛虫で噛むと柔らかいえび、中身は蟹味噌だ。
かなり美味しい。自宅では中々食べれない。
森田屋を通ると
ギロチンが見える。干拓道路である。
巷ではギロチンと呼ぶ。
田舎の列車にビジネスマンが沢山乗ってきた。何事か。
さぞかし田舎のおばはんの会話は耳障りだろう。
そうしてしゃっぱの旨味を感じつつ鉄道一本道は続く。
老舗喫茶店ライター
聡子